出身校 | 東京医科歯科大学 |
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入職年 | 2022年 |
私は京都市内で家庭医療を学べる研修施設を探していました。そこで見つけたのが、あすかい病院が基幹施設である京都家庭医療学センターの総合診療専門研修プログラムでした。あすかい病院では、若手の専攻医が活発に研修しており専門研修に対する職場の理解がありそうだと思いました。
また家庭医療・病院総合診療医が複数いることも魅力でした。初期研修では、約700床の急性期病院で働いていたので、より地域に近い中小規模のコミュニティホスピタルで研修をしたいという想いもあり、あすかい病院を選びました。
看護師、リハビリ、社会福祉士、事務など、多職種チームが強いです。ACPを踏まえた意思決定支援や、倫理的に困難な事例に対するアプローチなどは、病棟で多職種が主導するカンファレンスや、日頃の多職種の臨床実践から教わったことも多く、大きな影響を受けました。
また総合診療以外の各専門医ともSDHのマインドを共有し、総合診療のアプローチを理解しているので、他科との協働もしやすいと感じます。
率直にとても働きやすいです。入職時に、指導医から有給を計画的に消化するように言ってもらえ、有給消化の概念が無かった初期研修医時代を思い返して驚いたものです。院内には男女を問わず子育て世代の医師も多いので、時間内に仕事を終わらせる文化が根付いています。
個別の事情に応じて時間有給から使用でき、働き方を配慮してもらえます。医療費補助などの福利厚生があることも有難いです。
将来的な働き方や場所は、まだ明確には想像できませんが、私のロールモデルの一つは開業医である母の姿です。子どもから高齢者までを包括的に診て、地域活動にも貢献できる家庭医になることが目標です。また、日々の臨床実践を研究として論文などの形に残し、発信することにも長期的に取り組んでいきたいです。様々な場所で(病院の外でも)、様々な働きかたで、地域や人々の健康に携われるキャリアがあるのが総合診療の魅力だと思います。
初期研修医の頃は「どの専門科も楽しそうだけど、どれも一生それだけをやり続けたいとは思えない。一つの病気だけでなく、全体を診る医者になりたい」と思いました。家庭医療やポートフォリオという言葉も、正直よく分からないままでしたが、直感に従って総合診療・家庭医療の分野に進むことにしました。結果、私の判断は大正解でした。多世代にわたる家族全体の主治医になったり、人生の最終段階に関わらせてもらったり、予防医療にも取り組んだり、総合診療・家庭医療は奥が深く、一生をかける価値のある領域だと感じます。自分の人生経験すべてが、臨床実践に活かせる場です。本当に楽しい分野なので、一緒に同じ道を志す仲間が増えたらこの上ない喜びです。